脳活動から言語情報を読み取る

脳から情報を読み取ることが出きれば、脳を介したコミュニケーションができるようになります。人工知能技術を用いてそうした技術を開発することがまさに僕の研究分野なわけですが、映画やアニメのようになるにはまだまだ時間がかかりそうな状況です。

最大の原因が、人工知能で脳情報の読み取り機を作るためには大量の脳情報が必要になる一方で、金銭的にも時間的にも今の計測環境だと不可能なこと。その次の原因が、計測機器の能力がそこまで高くなく、限られた脳情報しか取れないこと(これもたくさんの情報があれば解決するのですが、先にあげた問題のせいで不可能)。

以下の論文は、そうした状況下で、なるべく少ない実験数でなるべく多くの情報を読み取る技術を開発しましたよ、という研究。
www.nature.com

邦題にすると"どんな言語情報でも脳から読み取れる解読器開発に向けて"、とありますが、"向けて(towrad)"とあるのが、まだまだそこには遠いという気持ちを感じます。

研究的にはよくある内容なのですが、うまく自然言語処理界隈の最新技術の成果を援用して少数の実験からなるべく多くの種類の言語情報を読み取ることに成功しています。ただ、タイトルのインパクトに比して、読んでる言語を完全に復元するような技術開発にはまだまだ時間がかかるなという印象…。専門分野の内容だと、なまじ知っている分観測が悲観的になるのでしょうか。