ドイツで計算論的認知神経科学の学会に参加してきました。

今月ベルリンで、認知科学と人工知能と神経科学の3分野の研究者を対象とした国際会議であるCognitive Computational Neuroscience 2019が開催されました。僕も学生時代の仕事がポスターで採択されたので発表しております。
ccneuro.org

認知神経科学の研究が多数あったのはもちろん、DeepMindやFacebook、Microsoftがスポンサーに付いていることからもわかる通り、機械学習方面の発表も多くありました。そうした発表は普段神経科学系の学会だとかなり少数派というか完全にアウトロー扱いなので、個人的には楽しめました。全原稿はWebで公開されており、また、口頭発表や基調講演などは全てYoutubeにアップロードされるとのことなので興味があれば見てみてください。

一度に沢山の発表を聞くと疲れるのと、社交が苦手なのとで、学会に参加するのは正直あまり好きではありません。特に口頭発表や基調講演などは、Youtubeに全部アップロードされるなら、スピードも変えられるし字幕も付けられるし戻ったり出来るしで、英語が下手くそな自分としてはそちらで聴きたいと思ってしまいます。ただ、普段話す機会がないような人たちと話すチャンスが大量に転がっているところや、普段聞こうと思わないような発表も聞く気になるところとかは、学会の数少ないメリットかなと思います。

オックスフォードの同僚も何人か参加していましたが、昨今の環境保護の流れも踏まえて(?)電車で行っていた人もちらほらと。飛行機の利用は今後大幅に控えると公言する大御所も出てきたので、これをきっかけに学会のバーチャル化が加速していくんでしょうか。ただ、バーチャル化が進んでいくとして、そもそも自分でネット上に勝手に発表もアップロードできてしまう現在、わざわざ皆で同じ時間に講演形式の発表をする意義もよくわからなくなりそうです。

まあこんなことは皆気づいていて、それでも各地の研究者仲間と一度に気軽に会えるというメリットがあるので続いているわけです。おそらくライブやコミケも同じ構造で、昔は発表が主でネットワーキングが従だったものの、その主従が逆転しつつあるものたち。一方でそのフォーマットは直ぐには変えられないので、昔ながらの形式が残っている。バーチャルマーケットのようなVR版コミケの勢いに、なんとなく様々なものの未来をみている気がします。既存の学会も、昔ながらのフォーマットが続いている脇から元気のある若手を中心に野良バーチャル学会みたいなのがぽっとできて、いつの間にかそれが主流になってるみたいになるんでしょうか。。。

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