騙し絵の牙

ダヴィンチで筒井康隆と著者との対談があって、そこで筒井康隆が褒めていたので読んでみました。で、読んだ後に気づいたのですが、これダヴィンチで連載してたんですね。これがいわゆるステマか・・・。

騙し絵の牙

騙し絵の牙

内容は山あり谷ありの、編集者サラリーマン小説。主人公の速水と周りとの会話が自分のツボで何度も笑ってしまいました。こんなに面白いと思えたのは久しぶりかも。主人公の速水が非常に魅力的に描かれており、基本的には小気味好く物語が展開します。日常のコミニュケーションや仕事のこなし方における、できるサラリーマン感がすごい。
ただ、これだけ色々と察しがよくて大局的な視点を持てるにも関わらず、人生の目的や組織のあるべき姿などのより大きな枠に関しては古典的なサラリーマンのテンプレートから逸脱していないのが逆に違和感が。。。最後に一応その辺のイメージを崩しにかかってる感じがありますが、そこまでオチていない気も。
全体として展開が早く期待も裏切らない展開で、一気に読めました。この作者は作中の編集者達と同様、すごく強い好奇心と本への愛がありそうなので、この作者の他作品も読んでみたいです。