一つのことに集中して勉強すべきか、交互に勉強すべきか

人工知能の課題の一つとして、一つの人工知能でいくつもの異なる課題をやることの困難さがあります。具体的には、新しい課題を覚えると、古い課題ができなくなる現象が知られており、それを"破滅的忘却"と呼びます。一方で人間はそのようなことを日常的に行っています。では人間はどうやってそれを実現しているのか?

これは僕たちにとってかなり日常的な問題です。例えば英語とスペイン語という異なる言語を獲得する必要があるときに、どのように学習するのが効率的なのか。そして学習方法は人工知能とどう違うのか。そうした問いに答えるために人間の学習方法を研究した論文が以下のもの。

Focused learning promotes continual task performance in humans | bioRxiv

この論文によると、異なる物事(例えばAとB)を学習する時は、交互に学習する(ABABABABといった順番)のが良いと言われていたそうです。しかし実験結果から明らかになったことは、交互に学習するよりも、まとめて学習する(AAAAABBBBB)方がいいとのこと。更に、事前に「AとBどれだけ違うものと認識しているか」を調査しており、その違いの度合いが高いほど両者の学習がよくできたとか。

内容自体は心理学の領域ですが、最先端の人工知能(Deepmindのβ-VAE)に学習させてあ結果とも論文内で比較して、どうすれば破滅的忘却を避けられる人工知能ができるかも議論しており、面白かったです。